車両盗難で車両が不存在であったとして保険金請求を否定した判例

車両盗難申告に基づく保険金請求において、盗難された旨申告があった日より以前に、当該車両が外国に輸出されていたこと等から、「盗難」の要件のうち「被保険自動車が保険金請求者の主張する所在場所に置かれていたこと」の立証がないとして、保険金請求を否定した判例

名古屋地方裁判所 平成24年(ワ)2367号

名古屋高等裁判所 平成26年(ネ)700号

自宅駐車場に駐車中の高級国産車両が盗難されたと申告され、車両保険金等が請求された事案。当該車両に関し調査をしたところ、東日本大震災によって冠水した車両であり、解体報告がされ、当該車両が輸出されたことに関する裏付け資料を確認することができた。かかる事情を含め、車両保険金請求が認められない旨主張をしたところ、「盗難」の要件のうち、被保険自動車が保険金請求者の主張する所在場所に置かれていたことが立証されていないとして、原告の請求が棄却された案件。

 

掲載:
自保ジャーナル 1945号125頁<参考収録>
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