裁判をやって、判決までとったものの、支払がない場合、回収を考えられると思います。
ただ、回収のための執行手続には、当事者が、相手の財産(▲▲商事に勤務している、○○銀行★★支店等)を特定する必要があります。
しかし、離婚成立後、相手方が転職している場合、転職先を把握することは、容易ではありません。
また、銀行口座についても、新しい口座を作っている場合、容易に把握できるものではありません。
そのため、実際には、相手の財産の情報を得ることができず、泣き寝入りをされていた方も多いと思います。しかし!
市町村や年金機構法務局から、以下の情報が提供されます。
・勤務先の有無
・勤務先の名称、住所等の情報
以上の情報を取得することにより、相手の給与を差し押さえることができます。
これまでは、弁護士照会では、回答を得ることができなかった、新しい調査先です。
ただし、養育費もしくは、人身損害に関する請求権である必要があります。
※情報取得手続を行う前に、財産開示手続という、別の手続を、先に行う必要があります。
銀行や信用金庫等から、以下の情報が提供されます。
・預貯金口座の有無
↓ それらが有る場合
・預金口座の支店名、口座番号や残高
以上の情報を取得することにより、銀行や信用金庫、証券会社等に対し、強制執行手続を実施することができます。
改正民事執行法が施行される以前、弁護士照会手続により、同様の照会を行うことができましたが、弁護士照会に対応いただけず、回答をいただけない金融機関もありました。
改正民事執行法により、全ての金融機関から情報を取得することができるようになりました。
法務局から、以下の情報が提供されます。
・相手名義の不動産の所在地や家屋番号
以上の情報を取得することにより、相手の不動産の強制競売を申立て、不動産の売価から、支払を受けることができます。
これまでは、弁護士照会では、回答を得ることができなかった、新しい調査先です。
※情報取得手続を行う前に、財産開示手続という、別の手続を行う必要があります。